戻る

特集

【お薦めルート】浜名湖 湖北五山を巡ろう

浜松情報BOOK
湖北五山を巡る

浜松の代表的地域資源である風光明媚な浜名湖
その北部は奥浜名湖エリアと呼ばれ、歴史とともに培われた奥深い文化が数多く残されています。
その拠点となる五山(初山宝林寺、龍潭寺、方広寺、摩訶耶寺、大福寺拠点)を巡ってみませんか。

 

コースマップコース
A初山宝林寺B龍潭寺C方広寺D摩訶耶寺E大福寺


※地図をクリックすると拡大します
 

 

 

初山宝林寺(しょさんほうりんじ) MAP
宝林寺
宝林寺 金鳴石

初山宝林寺は明の僧である独湛禅師によって1664(寛文4)年に開かれた黄檗宗の寺院とあって、異国情緒あふれる境内。

1667(寛文7)年に建立された佛殿の中には、24体の善神像がズラリと並び実に圧巻。1716(正徳6)年建立の方丈の中央の仏間には独湛禅師の等身大の木像が祀られています。

龍文堂には鎮守龍文坊大権現が祀られ、もともと火伏の神として知られていましたが、現在では家内安全、厄災消滅、開運吉祥、交通安全などさまざまなご利益があるといわれ、多くの参拝者が訪れるそうです。

その隣には独湛禅師が中国から持参したと伝承される「金鳴石(きんめいせき)」。小石で鳴らすと澄んだ音が鳴ることから「金がなる石」といわれ、金運上昇、商売繁盛などにご利益があるといわれています。龍文堂に願掛けをしてこの金鳴石をたたくと、より願いが叶うそうなので試してみてください。
 

 

龍潭寺(りょうたんじ) MAP
龍潭寺 山門
龍潭寺 庭園

733(天平5)年に行基菩薩によって開創された龍潭寺は、江戸時代に小堀遠州によって造られたという庭園が見事。

苔をまとった山石が木々と池と絶妙に調和し、優美な世界を創り上げている池泉観賞式庭園を、抹茶を頂きながら(有料)ゆっくり堪能することができます。

本堂を歩くと、廊下がキュッキュッと音が…。これは人が床の板の上を歩く事により、きしみ音が鳴る様につくられている「鴬張りの廊下」です。情緒あふれるこの音もしっかり感じてください!

江戸時代に左甚五郎が作成したという龍の彫り物も必見。また、寺には織田信長の遺品として天目茶碗などとともに納められた日本最古の印刷本 「宋版錦繍万花谷(そうはんきんしゅうばんかこく)」や江戸時代の庶民の遊びや風俗が描かれた「龍潭寺屏風」などの寺宝も所蔵されています。
 

 

方広寺(ほうこうじ) MAP
方広寺 本堂
方広寺 五百羅漢

方広寺は1371(建徳2)年の南北朝時代に後醍醐天皇の皇子である無文元選禅師によって開創されたというお寺。

山門をくぐり本堂に向かって坂道を登っていくと、ひとつひとつ表情が異なる五百羅漢像がここかしこで出迎えてくれます。

石橋の上の羅漢はあるときは三体、ある時は四体と数が変る寺の不思議と言われています。通った時は何体あるか、確かめてみてくださいね。

本堂中央の大額「深奥山」は山岡鉄舟の書。ご本尊はお釈迦様でその向かって右が文殊菩薩、左が普賢菩薩。このご本尊は2011年4月から二年半かけて修復されるそうです。

また1401(応永8)年に建立された七尊菩薩堂は静岡県最古の建物で、柿葺流造(こけらぶきながれづくり)。このほか火防、厄除けの半僧坊大権現や、縁結びの大黒様も祀られています。

また、寺では予約で季節の精進料理を味わうこともできます。
 

 

摩訶耶寺(まかやじ) MAP
摩訶耶寺 庭園
摩訶耶寺 天井図

摩訶耶寺は426(神亀3)年行基菩薩が開創したといわれる古刹で、鎌倉時代初期に造られた庭園は、石組みの幽玄美が独特で、海外から見学に訪れる人も多いそう。

江戸時代に造られた本堂内は、草花や身近な動物が描かれた天井図や、国指定重要文化財の像を見学できます。

藤原時代初期の作といわれる桧の丸彫りで作られた千手観音像は、唇にあしらった赤サンゴの紅が残されていて実に優美。メノウと水晶を付けた阿弥陀如来像も落ち着いた魅力に引きこまれます。

寺内は、桜桃、寒緋桜、トサミズキ、白木蓮、ソメイヨシノ、枝垂れ桜、スイレン、アジサイなど季節ごとに咲く花々を楽しめるので、ぜひ季節ごとに足を運んでみてください。
 

 

大福寺(だいふくじ) MAP

大福寺 正門 875(貞観17)年に富幕山に幡教寺として開創後、1207(承元元)年に当地へ移され大福寺と改称されました。

金剛力士像を左右に配置した仁王門の先に駐車場。参道左手の正門を入ると、書院、客殿、宝物殿、庭園があります。この庭園は室町時代の作で、元禄時代には茶祖として知られる山田宗編が愛好したといわれる観賞回遊式の庭です。

寺内には鎌倉時代に描かれた「普賢十羅刹女像」、南北朝時代の住職が記録した覚書の「瑠璃山年録残編」などの国指定重要文化財が所蔵され、浜松の歴史を知る重要な資料となっています。
薬師瑠璃如来像が安置された本堂は参道をさらに進んだ正面。周囲には10月から3月に咲く冬咲きの桜「半歳桜」があります。またこの寺には、明の僧から伝来され、足利義勝、今川義元、豊臣秀吉、徳川家康らに献上されたという寺に代々伝わる逸品「大福寺納豆」が受け継がれ、現在も変わらぬ製法で作り続けられています。 大福寺 半歳桜 大福寺 納豆
 

 

 

 他にもみどころがたくさん

ルート途中には実相寺天白磐座遺跡竜ヶ岩洞千頭峯城初生衣神社などもあります。
季節によってはいなさほおずき市奥山半僧坊火祭りいなさ人形劇まつり横尾歌舞伎定期公演などといったイベントも行なわれているので合わせて行ってみてはいかがでしょうか。
三ヶ日温泉で日頃の疲れを癒していくのもいいかもしれません。

 

 

関連項目

【お薦めルート】家康の散歩道を巡る
【お薦めルート】わが町散策 北区編-その①- 滝沢~渋川

 

参考ガイドブック

五山をめぐる際に便利なガイドブック「浜名湖 湖北五山めぐり」
(主催/NPO法人奥浜名湖観光まちづくりねっと 奥浜名湖観光連絡協議会 浜名湖観光整備推進協議会)