特集
浜松人と餃子
いまや浜松を代表するグルメのひとつとして、全国にも名を馳せている「浜松餃子」。浜松餃子学会さんにお話を伺うと、改めて私たち浜松人が餃子を数多く食べていることに気づかされる。各家庭の食卓に餃子が登場することが多いというのはもちろん、電話帳に「餃子専門店」という項目がある地域というのも珍しいというのだ。確かに、浜松内では「お持ち帰り餃子」なる店舗をよく見かけるし、実際に自分も頻繁に利用している。そして「私は○○の餃子が好き」「今日は○○の餃子を食べたい」「○○の餃子のタレが絶品」などの会話も日常当たり前。好みに合わせて餃子をチョイスして楽しんでいる食文化は、浜松ならではといえる。
浜松餃子とは?
マスコミでは、円型に焼かれて真ん中にモヤシが添えられているのが浜松餃子の特徴、と紹介されることも多いが、浜松餃子学会で定義されている浜松餃子は、「浜松市内で製造されていること」のみ!だから、浜松を訪れた人に「浜松餃子はどこで食べられるの?」と聞かれたら、自分が太鼓判のお薦め餃子屋さんを紹介してあげればおおかた問題無し!さらに言えば、好きな具を自宅で包んで作ってあげれば、どうどうオリジナル浜松餃子の出来上がりというわけ。
「食」だけではない浜松の餃子
さらに浜松餃子自慢を続ければ、餃子を作る餃子製造機のシェアナンバーワンが浜松の企業、東亜工業株式会社であることもお忘れなく!東亜工業さんのお話によると、今から35年ほど前、自動車部品の金型を製造していたときに、プレス技術を応用して、皮で具を包む方法を開発したのだそう。製造機を見せて頂くと、皮を包む感覚が、まるで手で包んでいるかのような繊細な力加減で、美しく包まれた餃子が整然と並んで登場したときには、思わず拍手してしまった。こうした機械が完成するまでには、何年もの月日をかけて、改良を積み重ねてきたことはいうまでもない。今では皮の薄さや大きさ、形、具の量など、店それぞれの特徴に合わせて機械をカスタマイズしているというから驚き。私たちが、店舗ごとに異なる餃子の味を楽しむことができるのは、餃子屋さんとともに、餃子を作る機械そのものにも、餃子への愛情を注いでいる浜松企業の努力があることを肝に銘じながら、これからもますます浜松餃子を味わっていこう!
2011年11月投稿
(画像:東亜工業様取材時撮影)
関連項目
浜松自慢エッセイ-その①- 「浜松の楽器博物館は世界一!」
浜松自慢エッセイ-その③- 「民俗芸能に浸る幸せ」
浜松自慢エッセイ-その④- 「浜松の山城に注目!」
浜松自慢エッセイ-その⑤- 「『30分間回泳』は浜松オリジナル!」