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シラスアユしらすあゆ
シラスアユの種苗化
浜名湖での稚アユの種苗化は1929(昭和4)~1930(昭和5)年ごろから大掛かりな試験が実施され、1934(昭和9)年ごろから1937(昭和12)年にかけて成功し、入山・三ヶ日地先で3月から6月に採捕された1~5g程度の稚アユを河川放流、または養殖用の種苗として50~70万尾ほど出荷したという記録が残っている。
現在の種苗化は、12月から翌年2月に採取したシラスアユを3~5日間蓄養池で飼育し、その間に海水から淡水に飼育水を切り換え、養殖業者に配給という方法がされている。
浜名湖のシラスアユ
シラスアユは色素や鱗(うろこ)がまだないので、採捕には袋部のない地引網を使用して魚群を囲み、水と一緒にすくい取られおり、また、蓄養環境については残餌や堆積物などの除去を徹底している。また、餌料として冷凍アミを与えるなど独自の方法がとられている。
浜名湖産のシラスアユは魚体が小さく弱いため、蓄養中や配給後の歩留まりが少々悪く、安定性に欠けるといわれてきたが、近年では取扱技術が進み改善されている。
また、他地方より早く種苗として配給されるので、4月下旬にはすでに成魚として出荷でき、浜名湖の種苗としての価値が高まってきている。
稚アユは11月下旬に湖南部に出現し、冬は舞阪・雄踏・新居地先に群れをなして泳ぐ。そして、湖水温の上昇とともに、入山・三ヶ日・気賀地先へと北上していき都田川に遡上していく。
参考
『水産の舞阪』(静岡県浜名郡舞阪町)
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