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天狗の羽音てんぐのはおと
所在地 | 浜松市東区中野町(伝承地) |
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内容
今は昔、中ノ町村に五兵衛という魚とりが好きな男が住んでいた。男がいつものように天竜川へ魚を釣りに行くと、その日はひとあみで魚がざるいっぱいになった。
こんなに多くの魚がとれたのは初めてのことだったので、五兵衛は喜んで堤の上を歩いて帰っていった。すると、耳のそばで羽が風を切るような音がする。
天狗が水の中に蓄えていた魚を自分がとってしまったから、怒って羽音を立てているのかもしれないと思いながらも、気の強い男はそのまま家へ戻った。
戸を閉めて寝ようとすると、今度は屋根の上で石を転がすような音がして、一晩中眠れない。天狗ににらまれたらどんなことになるかと思った男は、とった魚を全部、川へ逃がした。すると、その音はぱたりとしなくなったという。
参考
『ふるさと再発見 遠州の民話』(静岡新聞社)
『浜松の伝説 下』(ひくまの出版)
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