浜松銀行協会はままつぎんこうきょうかい
所在地 | 浜松市中区栄町3-1 |
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浜松銀行協会集会所
銀行協会は1883(明治16)年12月に遠江銀行諸会社同盟集談会を結成したのが始まり。
その後、1926(大正15)年大蔵省から浜松組合銀行が財団法人浜松銀行集会所の認可を受けて改組。
1930(昭和5)年、浜松銀行協会集会所として中村與資平の設計で、鉄筋コンクリート造、2階建一部地下一階が建設された(施行者は大林組)。敷地面積564.74㎡、建築面積は566.47㎡。
スペイン風の外観や工夫を凝らした内装の建物は、手形交換や会議、銀行家の交流のためのクラブ的役割を担っていただけでなく、一般の結婚式や株主総会、社員研修などにも利用されていた。
建物の特徴
建設当時は関東大震災の復興が進んでいた時期で、急速に鉄筋コンクリート造りのビルが建てられ、この建物もそのひとつ。
白く厚い外壁とテラス上部の窓、植栽として建物を彩るソテツの組み合わせがスペイン風。
外観は車寄せのアーチに椰子の葉をモチーフにした文様が施されている。
講堂の3連のアーチ窓の上部にはアクセントの装飾がついている。
屋上の立ち上がりまわりは、東側の低い方にはロマネスクのデザイン、西側にはスペイン瓦が施されている。
内部にはタイルや輸入木材が多く使用されている。玄関の床や広間はタイル、玄関ドアはチークなどを使用している。
玄関の幾何学模様のモザイクタイルも特徴的。壁は漆喰の櫛引装飾。
またホールや階段の床、階段の手すりなどに人研ぎ(人造石研ぎ)技術が見られ、左官仕上げでは、玄関と喫煙室に漆喰櫛引の特殊仕上げが見られる。特に喫煙室の壁には金が混ぜてあり、床の黒タイルとともに特別な雰囲気を醸し出している。
球技室、囲碁室の仕切りの丸窓にはアールデコ表現が見られ、各所に当初からのガラスが使用されている。
浜松銀行協会は「造形の規範となっている」ことが認められ、1998(平成10)年文化財保護法の規定により登録された。
参考
浜松市(中区)の文化財解説シート
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