加藤家ミカン倉庫かとうけみかんそうこ
郵便番号 | 431-1303 |
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所在地 | 浜松市北区細江町三和2036-4 |
加藤家ミカン倉庫とは
ミカン倉庫は、冬に収穫したミカンの品質を劣化させずに初夏まで保存するために用いられ、出荷時期を遅らせたミカンは高価格で取り引きされた。
加藤家ミカン倉庫は、現在の北区細江町近辺におけるミカン栽培の草分け的存在であった加藤孝平が地元大工の西岡喜一に指示を与え、1921(大正10)年に自宅敷地内に建てたもの。この倉庫は、当時、ミカン栽培の先進地であった庵原(いはら)郡(現:富士市、静岡市清水区)を加藤孝平が視察した際に見学した小泉家ミカン倉庫が参考にされている。
ミカン倉庫として現在でも使用されており、静岡県内にもこの種の倉庫はほとんど現存していないため大変貴重な遺構。
建物の特徴
1921(大正10)年に建てられたこの倉庫は地上2階地下2階建てだが、敷地の西側と北側が下り斜面となっており、地下部分が露出している。地上部分は土蔵造で瓦葺き、地下部分は煉瓦造りとなっており、地下露出部分は震災で一部破損したため、鉄筋コンクリートで補強された跡がみられる。
露出部の最下部に設置された土管から取り入れられた空気は、建物最上部にある排気筒から排気され、自然に換気がされる仕組みになっている。また、南側と東側の地下部分は土に接触しているため自然冷却が行われ、さらに断熱性能を高めるために地上部分は厚さ30cmの壁を設けるなど、保存性向上のための工夫がされている。
内部にはミカンの収納数を増やすために、ひとつずつ平らに並べて収納できる取り外し式の棚が設けられている。
関連項目
参考
『昔に出会う景観紀行』(浜松観光コンベンションビューロー)
『静岡県の近代化遺産』(静岡県教育委員会文化課)
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