子安神社の神楽こやすじんじゃのかぐら
開催地 | 子安神社(浜松市天竜区佐久間町大井) |
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時期 | 11月第2土曜・日曜 |
子安神社の神楽とは
子安神社で行われる祭礼で奉納される。かつては11月3・4日に行われていたが、1995(平成7)年からは11月の第2土曜・日曜に開催されるようになった。
祭礼順序
拝殿での修祓※の後、社殿北側の脇で湯立(ゆだち/ゆだて)の儀式が行われるが、これは火伏せを兼ねている。その後、拝殿において神楽がはじめられる。拝殿での神楽が終わると、休憩をはさみ、社殿南側の露天でも拝殿と同様の神楽が奉納される。
※修祓(しゅばつ)/神道で祓いを行うこと
【湯立の儀式】
木の根元に紅白の切り紙をはさんだ御幣を22本立てて並べ、笹竹にしめ縄を張った四角形の区画が作られる。この中央にカマドを置いて羽釜を据え、御飯を炊く。炊いた御飯は神前に供えられ、釜は洗わずに湯が沸かされる。湯が沸くと神主が拝んで「臨兵闘者皆陣裂在前(りんぴょうとうしゃかいじんれつざいぜん)」と九字を切ってお湯を鎮め、その後、参列者が榊の葉を使って湯をはね散らす。
【神楽】
獅子頭(ししがしら)を付けた一人獅子が左手に御幣、右手に鈴を持ち、本殿に向かって御幣と鈴で祓う所作をした後、拝殿へと上がる。拝殿中央に立った獅子は、本殿を背にし、御幣を左右に振り、鈴を鳴らしながら舞う。そして、拝殿向かって左奥から左回りに四方へ立って舞い、再び中央へ立つ。鈴を置いて御幣のみを持ち、先ほどと同じように五方に舞う。再び中央へ戻り御幣も床に置くと、演者がもう一人現れ、獅子頭に縫い付けてある布を広げて二人獅子の形になる。そして、拝殿中央より外を向いて歯を鳴らし、首を大きく振って獅子舞が舞われる。舞いが終わると、獅子頭を外し、胴体部分の布を広げて床に置き、神楽の終了となる。
露天では三方に幕が張られ、四角形に小石を敷いて周りより一段高めた場所があり、その中央で行われる。
廃絶部分
かつては湯立の儀式の後、拝殿において禰宜(ねぎ)4人による扇の舞いと剣の舞いが行われていたが、数十年前に廃絶した。扇の舞いでは扇と鈴を、剣の舞いでは真剣と鈴を手に持ち舞った。
さらに、獅子の神楽の後に行われていたおかめとひょっとこが五方に舞う部分や、天狗が先頭に立ち、神輿が水窪川沿いにある鳥居まで石段を下る部分も絶えており、神輿は本殿に据えたままとなっている。
参考
『静岡県の民俗芸能』(静岡県教育委員会)
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