島祇園祭りしまぎおんまつり
開催地 | 浜松市天竜区佐久間町相月 |
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時期 | 6月14・15日 |
島祇園祭りとは
本来、この地域の鎮守である熊野三社権現社の禰宜(ねぎ)を勤める三井家の私的な祭祀であった。
14日の宵祭りに行われる神楽は戦後に加えられたもの。隣村の村祭りで行われていた神楽が評判を呼んで多くの人を集めていたため、それを習って行うようになった。当初は神楽に使う道具などは一切持っておらず、全てを借りて行っていた。神楽はかつて「若連」と呼ばれる30歳までの男性で構成されていたが、若者の数が少なくなってくると年齢制限をなくし、名称も「神楽連」と改めている。神楽連は、太鼓や笛を扱う者7~8名、舞い手2名、舞手を補佐する者1名の計10名ほどで構成される。
祭礼順序
14日は宵祭りが三井家内の御神前で行われる。祭壇に津島牛頭天王(つしまごずてんのう)の御神号(ごしんごう)を掛けて飾り付け、祇園淵と呼ばれる集落近くを流れる水窪川の河原で水垢離※をした後、神降ろし※などの神事が行われる。その後、神前において神楽が奉納される。
現在はなくなってしまっているが、かつては最後にノーサー甚句踊りが庭先で夜が白み始めるまで踊られた。
15日は祇園淵に青垣山(あおがきやま)と呼ばれる茅(かや)と笹竹を組み合わせて作った祭壇を設け、神事が行われる。そして、最後には祭壇へ供えていた蒸した小麦と炒った小麦を使っておひねりを作り、鎮めの祓いとしてそれを淵に投げ入れると神事の終了となる。
※水垢離(みずごり)/川や海の水を浴びて身を清めること
※神降ろし/祭のはじめ、祭場に神霊を招き迎えること
神楽演目
神楽は太鼓と笛によってお囃子が奏でられ、女物の着物に白足袋を履き、獅子頭を付けた舞い手が舞う。最初に赤色の着物を着た舞い手が舞い、続いて黄色い着物を着た舞手が舞うというように、交互に行われる。
天竜区春野町の勝坂神楽との類似が注目されている。
【1.練りこみ】
獅子頭を付けた舞い手と補佐する者の2名で三井家の神前を祓い清める。
【2.幣(ぬさ)の舞】【3.鈴の舞】
ここからは1人舞いとなり、左手に幣、右手に鈴を持ち、幣の舞と鈴の舞を舞う。内股で腰を屈めた姿勢が基本。
【4.母衣(ほろ)の舞】
獅子が洞へと入ったことを表現し、舞の動きは静かになる。
参考
『静岡県の民俗芸能』(静岡県教育委員会)
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